時の話題 「8年後2万5千人」
「3万人なら未だしも将来2万5千人を割るほど人口が減ったら商売にならない」
以前、食品スーパー経営者から聞いた話である。
稚内市の人口は今、3万人かすかすでスーパーばかりでなく、どの業界もギリギリで踏ん張っているというところか。毎年600人ほど、多い年で700人以上減る人口動態にあって2万5千人を割るのに8年かからないという計算になる。
減少に歯止めをかける手立ては。市の施策を見る限り緊急性が無いかのように鷹揚に構えている。何せ稚内一の大きな団体なので問題・課題はごまんとあり隔靴搔痒くらいにしか捉えていないのではないのか。喫緊の課題は人口減対策だ。
観光客などを交流人口としてカウントする考えもあるようだが、観光客は一時的なものであり、〝根無し草〟のよう浮遊する人々を組み入れる措置はしてはならない。飽くまでも根の付いた土着の人々を土台にマチ作りすべきだろう。
Uターン・Iターンを進めるのは悪くはないが、実際、強くやっているとは到底思えず本州方面から避暑兼ね訪れる人達は、リタイアした高齢者ならいるが働き盛りで家族と共に移住して来る人などいない。仕事もないし自然も厳しいからなのだろう。
議会でデータセンター誘致を提言した議員がいたが、莫大な熱を放射する同センターは冷涼な土地ほど立地に向き稚内は最適地ではないのか。市長、中田会頭らは真剣に検討し誘致できるよう努めなければならない。既成概念を取っ払わねば発展はない。