時の話題 「会議所の経営調査」
回答率は30・1%と高くはなかったものの市内企業の経営が厳しい状況にあるようだ。稚内商工会議所が会員事業所を対象に行った経営状況調査の結果である。
それによると、昨年に比べ悪化したと回答したのは66社で全体の30%を割る位であったが「前年と同程度だが厳しい」と答えた事業所が99社(41%)あり合わせると3社に2社、率で言えば66%が経営状況が厳しいとの判断をした。
なかでも建設業の苦戦が際立ち、昨年調査に比べ14㌽高い79%にも至っており容易ならざる事態にある。
筆者の肌感覚でも工事減少は顕著で、中央地区の無電柱化工事など極く少なく、これほど工事量が減ればさすがの建設業と言えど大変であろう。
本格的な積雪期を迎え工事は閑散期に入ったので上がり目は望めず、旧民主党政権当時の「コンクリートより人」以上の少ない工事量でないのか。来春以降も余程の事が無い限り増えることはなく〝冬の時代〟を迎えた感がする。
建設業だけでなく総体的な稚内経済の地盤沈下は歪めず稚内市に抜本的な対策が求められよう。
筆者の友人の言葉だが「企業は良くても10年くらいで、あとはどのように維持していくかだ」
横這いならいいが、減少一方では体力がもたない。悪くなってからの処方箋は効きめも薄く、良い時こそ悪くなった場合の対策を講じるべきだったろう。
公共事業、酪農が振るわず頼るのは水産業と観光では弱い。人口減少と高齢化進展もあり先行きは茨の道だ。