更なる改善期し調査 自然冷熱貯蔵庫 帯広畜産大学の木村准教授従事

 冬の間、勇知いもなどを低温貯蔵している声問の自然冷熱利用貯蔵庫の施設開設時に貯蔵研究に関わった大学関係者が定期的に訪れ貯蔵庫内の冷気などの流れを調査している。
 経済産業省の外郭団体「NEDO」(独立法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)と稚内新エネルギー研究会などが連携し海からの冷気と室内にある氷を利用した貯蔵庫は平成17年に設置され、鮮魚や野菜などの低温貯蔵する実証実験が数年間行われたあと、現在は新エネルギー研究会メンバーの山本建設の菊池会長が勇知いもを低温貯蔵して糖度を上げるよう保管し施設を利用している。
 20年前の実証実験中は北大の大学院生として研究に携わり、現在は帯広畜産大学で自然冷熱利用研究などをしている木村賢人准教授(47)が、今夏から声問の貯蔵庫内の10カ所以上で気温や湿度を観測し、効率良く冷気の流れを調整できるよう数カ月に1回のペースで冷気のデータを取っている。今月25日も来市し、7月に来た時は20年ぶりに菊池会長と再会し、昔の縁で研究していることに感謝していた。
 12月から貯蔵庫で勇知いもを低温貯蔵する菊池会長は「木村さんに冷気の流れを調べてもらうことで、効率良く空気が流れるよう改善していきたい」と調査に期待を寄せている。