撤去を惜しむ声あり 記念塔下可動式ベンチ
昨年秋、老朽化で取り壊された百年記念塔下の白い可動式ベンチ跡地に今年、SNSなどに投稿された撤去される前のベンチを見た旅行者が無くなっているのを知らず訪れるケースが多くあり、旅行者らが「稚内で写真映えする一つだったので無くで残念。また作ってほしい」と惜しむ声が上がっている。
可動式ベンチは稚内の景色を楽しんでもらおうと、記念塔回りの北方植物園を管理するNPO法人稚内山野草同好会が13年前に約30万円で設置。土台を丸太で作ったブランコ型のベンチが、1人乗り2台と2人乗り1台の3台設けられ、、海や市街地が一望できるとあって旅行者や市民に人気だった。
ただ年数が経つにつれ丸太に亀裂が入り、年間5万円ほどの維持費がかかり、人気スポットとして認識はしていたものの、メンバーの高齢化などもあって止むなく、昨年10月下旬に取り壊した。
白いベンチが設置されていた時には、北海道観光振興機構などが稚内など宗谷を動画でPRするため白いベンチを取材に訪れたことがあり、その動画や写真をSNSで見た効果もあり、今年も外国人はじめ日本人旅行者が撤去されたことを知らず写真映えするとしてベンチがあった場所に訪れることがあり、記念塔スタッフは「今年は何回もベンチは何処にありますかと聞かれることがあった」と話していた。
SNSを意識したスポットの整備として9月の市議会一般質問で白い可動式ベンチを取り上げた森敬四郎議員(自民政友会)は「道内外の友人らを観光案内する際、写真映えするとして必ず稚内公園の白いベンチに来ていた。あの場所からの景色とベンチは白い道と同じぐらい人気があり、知人からも好評で無くすのは勿体ない」と話していた。