唐突に廃部宣言し紛糾 バレーボール 中学の地域移行に関連し

 中学部活の〝地域移行〟論議が活発化する中の先週末、稚内バレーボール協会と市教委の幹部が東中屋体に潮見が丘中、南中、東中のバレー部員と保護者を集め、「3校のバレー部を10月末で廃止したい。従って宗谷バレーボールクラブとして再出発するのに伴い新たにつくる組織への参加を呼びかけたい」と唐突に切り出し、生徒はじめ父母ら保護者が反発している。
 先生達の部活動への負担が重く地域ごとにプレイや指導の経験がある人に委ねる地域移行を新年度にも始める予定だった市教委が画策したとみられ、バレー協会の役員と共に集会に出席し、バレー部廃止後の新クラブ発足・募集を呼びかけるも寝耳に水の出来事だった生徒の中には衝撃的な事態に泣き崩れる子もいたという。
 学校で指導する先生達にも廃止と新クラブ発足の連絡はなされおらず、蚊帳の外に置かれていたようだ。
 その場は紛糾したため、「この話はなかったことにし白紙に戻します」と協会役員が述べたが、突然の廃部宣言に不満を隠さない人が多かったよう。
 11月9日に新人戦を控えている3校の1、2年への、いきなりの解散宣言に不満を通り越した憤りを持つ生徒、父母ら保護者がおり、クラブの地域移行も相俟って波乱含みの展開が予想されている。

「拙速だったと非認める 市議会民文委 地域移行 バレーCの件で」
 この問題を受け25日市正庁で開かれた市議会民生文教常任委員会(鈴木利行委員長)で質疑が交わされた。
 田端かがり議員(市民クラブ)の「父母や先生に地域移行について説明したのか」との質問に「説明していない」と答えた山川義務教育学校対策監(副部長職)は「今回のバレークラブ以降について反省しており次の第3回検討会に向け課題としたい」と述べた。
 田端議員は「令和8年度まで完全移行できるよう検討会が機能するよう説明責任を果たしてほしい」とした。
 続いて伊藤正志議員(市民クラブ)もバレーボール問題について質すと、山川対策監は「クラブへの移行は難しい。指導者が一貫して携わるが望ましい」と答えると、伊藤議員は「残念だ。段階を踏み順序だって(地域移行を)やること期待していたのに」と自らの思いを述べた。
 山川対策監は「今回の(バレー)の件では拙速だったと反省しております」と話していた。
 秋山教育部長は「反省を踏まえ今後の検討会を開催して行きたい。拙速に進める考えはなく子ども達の部活動の場を失うことなく、学びの場に影響なきようやっていきたい」と答えていた。
 ほかに抜海・クトネベツからの乗合タクシー実証運行▽図書資料整備事業=調査事項▽文化センターでの飲食取り扱い▽通院支援アプリケーション導入=報告案件=の質疑があった。