時の話題 「ふと外を見て」
会社執務室から外を眺めると雨がしめやかに降っている。雨のたびに気温が下がり冬になるのだろうと諦念してしまう。
気象庁の長期予報によると、北海道は11月の気温は平年並みか高めに推移し、12月と1月は冬らしい冬になるようである。冒頭終りの「諦念」は冬が来て雪が降り雪かきに精を出さなければならんのか―という諦めであり12月以降はその労役が待っている。
雪国に住む人間の宿命とはいえ雪の無い世界に行きたいねという心情はよく々々判る。
地球温暖化によるものなのだろう。異常気象が頻発しており、今年の夏、大雨被害が数え切れないほどあったのは記憶に新しい。幸い稚内は特筆すべき災害はここまで無いが、ここからが問題で今年1月の暴風雪のよう道路が寸断することも覚悟しなければならないであろう。
年齢が若ければ身構える意欲も旺盛だろうが、高齢者にとって雪かきは苦役以外の何ものでもない。困難に対し向かって行こうという心持が加齢に伴って希薄化しており、ひと冬越するは難儀そのものとなる。
今、衆院選たけなわだが、道内選出議員とてどれほど自分の問題として考えるであろうか。甚だ懐疑的だ。国会出席もあり常時、道内に住んでいないので他人事のように浅慮する議員がいるのでは。
その土地々々に住んでみなければ理解できない苦労や悩みなどに真から寄り添おうという政治家はいるのか。政治家になれば立場は高みになる。どう言葉を繕おうがだ。万人の幸せ、弱者への思いやりは詭弁に聞こえる。