指定から50年迎える 利尻礼文サロベツ国立公園

 利尻礼文サロベツ国立公園が20日、指定から50周年を迎えた。環境省北海道地方環境事務所、稚内・利尻・礼文・サロベツ観光振興協議会は10月5日午前10時30分から利尻町の交流促進施設どんとで記念式典を開き、50年の節目を祝う。
 1974年9月20日に国内34カ所目、道内6カ所目の国立公園に指定された利尻礼文サロベツ国立公園は、標高1721㍍ある利尻山をシンボルに利尻島と礼文島の約半分、稚内市から豊富町、幌延へ続く海岸砂丘林とサロベツ原野がエリアとなっている。
 10年をかけ国立公園のシンボルで道北のランドマークといえる利尻山の写真「利尻富士百景」を撮影し、今年で完結させた写真家の斉藤マサヨシさん(69)は利尻礼文サロベツ国立公園の魅力について「「稚内からサロベツに至る海岸線は世界に誇る景観。この地域の自然は稚内の人が自慢してほしいぐらいに豊かです。写真を通じて魅力をこれからも伝えていきたい」と話していた。
 カヤックツアーなど国立公園をフィールドにガイドを行う自然ガイドの嶋崎暁啓さん(43)は「日本を代表する雄大な自然をフィールドに、日々お客様をご案内して共に感動し発見や驚き、そして喜びを一緒に分かち合うことができることに幸せを感じています。ただ魅力、価値がある場所にも拘らず、地元の方がその凄さに気付いておらず、全国的にはまだまだ知名度が低い現状があります。この豊かで恵まれた自然環境の素晴らしさを今後も様々な形で多くの方に紹介していきたい」と語っていた。
 記念式典は「利尻礼文サロベツ国立公園の魅力・価値の再認識と利活用に向けて」をテーマに、パネルディスカッション、環境講演会など行われる。