時の話題 「恵まれた街だ」
一服する日があるものの、春が駆け足でやって来ている。春ナマコ漁、ホタテ漁、毛ガニ篭漁と漁業が先兵を務め、国と道の公共事業の入札会が開かれ、基幹産業の残る観光も今はボチボチの状況だが、4月になると本格化してくる。
この構図は今まで通りだが、コロナ禍が明けたとの安心感も手伝い紅灯街も人出が多くなっているようで、人が動きカネが動く好循環が現出してくるようになった。
日本銀行のマイナス金利政策が解かれ景気上昇への動きが加速しつつあるも昨年来続いている物価高には閉塞感があるのは確かで、東京や愛知などにある大企業の春闘が空前の賃上げとなり株価も上がり〝令和元禄〟のような有頂天ぶりは続くものなのか。筆者は疑っている。
マイナス金利解除によって金融機関の利ざやは増えるだろうが、マイナス金利時代に手当てをしているので解除したからと言えど粛々と業務して行くことになろうか。
漁業、公共事業、観光と恵まれた環境にあるとはいえ人口減少問題に特効薬は見出せずどの業界も人手不足による減量経営を強いられるであろう。機械化IT化が進んでいるとはいえマンパワーが足りなくては受注も抑えなければならない事態も生じるだろう。
稚内など地方都市は官頼りの風潮が強くなっているが、稚内市など官庁は無い袖は振れぬとばかりに要望・期待に応えられない事もあろう。
それでも稚内は恵まれている。是非は兎も角、新たな風車建設計画があり将来への展望があるのは幸せだ。