時の話題 「依然として弱含み」

 稚内信金は過日公表した営業エリアの昨年10~12月実績と今年1~3月見込みのほか、今年の日本の景気、自社の業況を訊く経営見通しを明らかにした。
 この特別調査は58社(製造業20社、卸売業8社、小売業7社、サービス業7社、建設業8社、不動産業8社)が答えた。
 日本景気の見通しは▽やや悪い39・7%▽普通27・6%で7割近くを占め、「やや良い」を含め「良い」が14%に止まるのは、経済活動が正常化し改善しているものの、依然として低水準にあることを窺わせている。
 自社の景気では▽普通43・1%だったものの▽やや良いの12・7%に対し▽やや悪いは29・3%と、横這いの見方にある他方、業績悪化感が大勢を占め、今後かなり厳しい見通しにある事が判った。
 売上額は▽普通32・8%以外は▽10%未満の増加25・9%▽10%未満の減少17・2%と増加する見込み派が多い一方、▽10~19%の減少13・8%と、増減を大別すると減少すると見ている経営者が多いようだ。
 業況上向く転換点は―との設問には▽業況改善の見通しが立たない27・6%と最多ながら昨年に比べ割合が減少しており今後の改善が期待される一方、▽既に上向いている24・1%に次ぎ▽2年後▽3年後がともに12・1%と多い。
 コロナ禍が明けようとしている中にあって業績の良・悪が判然としているものの、割合を見れば将来展望に関し弱含みにあるというのが実状のようだ。
 地方にあって景気回復は中央に比べ遅く、回復さえ覚束ない状況にあるのが現実か。