時の話題 「流氷よもやま」

 冬の吹雪は何日も続き先週のよう穏やかな日が続くのは珍しい。雪かきもなく安息な日を過ごした訳だが甘くはなく、昨日朝は各所で吹き溜りが生じており大変な家や会社があったことだろう。
 我が家も吹き溜りに見舞われ、会社に着くと結構な量があり苦役した。そもそも冬に安息な時を期待するのに無理があるとはいえ雪が風で飛ばされた一角と比べげんなりする。
 寒の入り(小寒)から大寒(先週土曜日)となり寒さが本格化する中、あと2週間経たないうちに立春を迎える。文字どおり春が立つ。春に向かって歩み出す。
 オホーツク海はアムール川を源とする流氷に覆われ網走、紋別では流氷観光本番を迎えている。筆者の子どもの頃は稚内前浜にもしょっちゅう流入してきたものだが、このところを振り返ると流氷の量が減っているせいか流入してきても前浜を覆い尽くすことはなく以前、沖底漁船が出漁できず利礼航路も途絶した頃とは隔世の感がする。
 入って来るとプランクトンによってコンブの成長が良くなり量、質とも最高級の〝りしりこんぶ〟になるのになと残念でならない。
 礼文沖のイカ群れが消えたのも地球温暖化が原因とされるが、70年前のニシン群来が途絶えたのは温暖化とか単純なものでなく敢えて理由を探すなら海の中で途方もない異変が起きているのかも知れない。
 人類は海で生まれたという説がある。何十億年もの年月が過ぎ陸に上がり2本立ちとなり自分の周りを駆逐するようになる。それは今でも行われている。