時の話題 「懸念される倒産」
年が明けてから倒産が増えており、道北地方でも旭川市を中心に資本金の割に億単位にも届こうかという負債の破産が増えている。
東京商工リサーチ旭川支店から本紙に送信されてくる倒産情報の一番新しい12日のFAXによると、旭川市内のリフォーム工事業「パートナーズ」が9200万円もの負債を抱え事業を停止した。資本金200万円の46倍にもなる負債額に至った最大の理由はコロナ禍中のゼロゼロ融資である。
要は身の丈以上の数千万円の借金をしているので現下の厳しい建築事情では経営は上手くいく筈なく、更にはゼロゼロ融資の返済が始まっているのだから資金繰りが限界に達するのは当りだ。
稚内では倒産したという話は聞かぬが〝予備軍〟はいるよう。とある土建業者が同業者から数百~数千万円借りたのはいいものの、返済が滞っているとのことで早晩憂き目に遭うのかも知れない。
このように東京など大都市のような回復力は道北地方では見られず、人口減という地域の存在が危ぶまれる事態の中で経済が踠いているというのが実状であろう。
コロナが明けたと糠喜びする暇はない。それは楽観的な日本人気質を示している。物事を悲観的に考えるのも楽天的に考えるもどちらもありだが、現実を顧みる時、空手形化することもあろう。しかし大切なのは約束を反故にされたかといえクシュンと肩を落とすことであり、再浮上の手立てを探らなければならない。
浮かれるのも程々にし足元をしっかり見詰めなければなるまい。