時の話題 「たたき上げ」

 自民党はじめ議員の不祥事が目に付く。親や親族から地盤を引き継げば自ずと認知度(看板)は上がり資金面(カバン)で優位に立つ。選挙に勝つ必須アイテムといえよう。 
 戦後の政党政治は長く自民党と社会党が相争う55年体制が続いたのち細川護熙(263日間)、羽田孜(64日間)を総理とする連立内閣築くも1994年6月、長く敵対していた社会党の村山富市委員長を総理に担ぐ内閣をつくり、その後、橋本竜太郎、小渕恵三、森喜朗を首班に据え次に登場したのが郵政民営化を掲げ「自民党をぶち壊す」と大見得を切った小泉純一郎で1980日間、総理大臣を務め、その時官房長官として拉致問題で小泉の北朝鮮電撃訪問を成し遂げた功労者が安倍晋三であった。
 安倍は小泉跡を引き継ぐも持病の悪化により政権を投げ出し、その後、福田康夫、麻生太郎と自民党政権続いたが自民党を離党した小沢一郎らによる民主党政権が誕生し、同政権3代目の野田佳彦がその頃、自民党総裁に復帰していた安倍の挑発に乗り衆院を解散した結果、自民党が政権に返り咲いたのは読者承知のとおりである。
 政権変遷について語ったのは伝統=叩き上げとも言えよう苦労を重ねて一人前になるのは容易なものでなく民主党政権のような付け焼刃的発想では長続きしないことを言いたかっただけである。
 料理人や板金・塗装など叩き上げの苦労人の店や事業所の経営者は辛苦を糧にしているので不況風が吹こうがその場に立っていられる。辛い仕事に打ち勝った人はぽっと出にはない強さがある。