時の話題 「忘年会シーズン」
12月に入ると忙しさに拍車が掛かることから小社は忘年会を11月下旬の金曜に開くのを内々決めており、今年は若干ずれたが2日に「うろこ亭」で開催した。この10年ほど同じ所で開いているのは広告でお世話になっていることはあるが料理が美味しいからである。美味い物を食べ一年を締めくくるのである。
沖底船の船頭らで作る稚内海友会の中澤会長がよく沖底漁華やかりし頃の話を講演しているが、当時は船数に比例し水産加工場も多くあり忘年会、新年会で経営者が働き手の主婦らを慰労しており、親戚の加工場で働いていた筆者の母も忘・新年会になるとおめかしして出掛けて行ったものであった。
当時100以上あった加工場が年の暮れと新年に集中的に開くのだから飲食店も繁盛したことであろう。
時代は移り1977年、87年の2百㌋、第2次減船によって沖底船は減り、その後も水揚げ量が少なくなったことで淘汰され今は5隻までに減った。自ずと加工場も減り、協水と言われた稚内地区水産加工業協同組合は解散してしまった。
時代の変遷と言えるのだが、中澤さんのよう往時を知る人の懐旧の念は筆者世代ではよく理解できる。
人口がピークの半分近くまで減ってしまうと経済規模が縮小してしまい、どの商売にも影響を及ぼしている。
年の暮れを迎え未だコロナ感染が小康ながら続いているとはいえ19年以来4年ぶりに人数の多い市や信金などの忘年会が復活することであろう。自粛の反動で羽目を外すことなく行く年を楽しんでもらいたいものだ。