全業種で売上改善 稚内信金調査 特にサービス、運輸は大幅

 稚内信金は、稚内など営業エリアの7~9月景況実績と10~12月期見通しをまとめた。
 9月第1週に職員が取引先企業193社を訪れ聴き取りできた190社の状況を集計したもので、7~9月実績は総体で▽売上額DI12・1(前年同期対比3・3㌽上昇)▽収益DI0・0(同6・2㌽上昇)と、売上、収益とも改善した。
 業種別売上額DIは▽製造業マイナス2・9▽卸・小売業4・1▽サービス業46・9▽建設業マイナス8・8▽運輸業35・7、収益は▽製造業マイナス17・6▽卸・小売業マイナス10・2▽サービス業30・6▽建設業マイナス11・8▽運輸業28・6。
 10~12月期見通しは業況17・9、受注額14・7、売上額12・6、収益24・7といずれもマイナスで、閑散期に向かう中、全業種で売上額、受注額が前年同期に比べやや低調で、特に中国の水産物禁輸措置の先行き不透明感から製造業が低調で、前年同期に比べ小規模になる全国旅行支援策によりサービス業の一部でも低調傾向がみられる。
 業種ごとの7~9月期の分析した実績は次のとおり。
 ▽製造業 中国の禁輸措置を受け水産加工部門が大幅に低下した一方、食品部門は経済活動の正常化受け受注収益とも大幅に改善。
 ▽卸・小売業 前年同期に半導体などサプライチェーンの制限があった自動車部門が大幅に改善し、スーパー・コンビニも売上・収益とも改善。
 ▽サービス業 旅館ホテル、クリーニング福祉・介護、飲食店が大幅に改善し、自動車整備も堅調推移。
 ▽建設業 資材や原油高騰の影響心配されるも盛業期迎え順調に稼働し受注・収益とも改善。
 ▽運輸業 一般旅客貨物とも前年同期より大幅に改善。