時の話題 「障がい者雇用」
今、小社で南中の特別支援学級の女生徒が一人、職場実習している。パソコンの文字入力は手慣れたもので社員を凌ぐほどの腕前である。夕刊紙(と言っても午後2時過ぎから順次配達)なので正午の前後1時間は筆者の罵声が飛ぶ修羅場と化すのだが、彼女なりにマイペースで実習をこなしている。
以前、稚中特殊学級にいた五井先生から発達障害を持っている生徒の就職を薦められたことがあり、頭の中には「新聞社の業務に興味があり実習に来ているのだから大丈夫かな」と思っていたが、非の打ちどころがないと言ったら大袈裟かも知れぬが、予想以上の能力を発揮している。
ただ緊張しているのだろうか、「疲れました」とこぼすのは致し方あるまい。
私事でまたまた恐縮するが、筆者の孫娘も同じ年代なので好々爺としての感情もあり、14、15歳の頑張りに拍手を送りたい。
人手不足が社会の喫緊の課題となっているが、障がいがある人でも使い方によっては大きな戦力となること知る縁となる職場実習になっている。
稚内での障がい児教育は古く、稚内市精神薄弱者職親会(今の稚内市職親会)が中心となり生徒の職場実習を担ってきたが、職親会会員事業所が減り受け入れることが難しくなっている現状がある。食品製造会社、板金業などだけでなくパソコンの普及により事業所での事務作業就労が実現するのはそう遠くなかろう。障がい者が地域で普通に生活を営むことができるノーマライゼーション先進市として是非とも取り組まなければならない。