道議選きょう告示 稚内市区では吉田候補と建部候補が激突
知事選に続き道議選も31日告示され、稚内市区では予想通り現職で6期目めざす吉田正人氏(62)=自民党公認=と新人の建部奈津子氏(49)=立憲民主党公認=が立候補届けを済ませ第一声を放った。
与野党激突する9日間の選挙戦に突入したが、鞘当ての前哨戦は新人の建部氏が市民の出勤時に所を替え辻立ちするという行動に出て顔を売る戦術を駆使し立民党の川原田英世道12選挙区支部長が下支えした。
片や道議5期の吉田氏は道議会定例会などあり選挙区入りするのは遅れたものの、稚内プレス社を訪れ議会で決まった新年度予算案の中で物価高騰対策、出産・子育て応援、旅行割引など議員としての仕事の成果をPRするなどし、鞘当てから鎬を削るほどまで激しい前哨戦を展開してきた。
選挙の焦点は吉田候補の実績の評価で、16年ぶりの投票になることから有権者に若干、戸惑いが生じることも出てくるか。それだけ建部候補の追い上げは急とも言えよう。
投開票は知事選同様4月9日になる。
吉田候補が支持訴える 故郷稚内のために勝つ
吉田候補(62)は31日午前8時半から行われた出陣式で「北海道、故郷稚内のために行動していくことが私の使命」など支持を訴えた。
集まった支援者70人余りを前に、富田伸司選対本部長は吉田候補の6期目挑戦に「相手が誰であろうと吉田氏の実績、行動力、そして故郷の稚内を愛する気持ちは誰にも負けません。この戦いは立派な成績で勝利をし、吉田氏が稚内市民の代表として誇りを持ち道議会で活躍できるよう皆さんの温かい支援をお願いします」と挨拶。続いて吉田候補と優佳夫人らがダルマの右目に墨入れしたあと、武部衆議(代理)、公明党道北総支部長の鈴木茂行市議、工藤市長が激励した。
出陣に向け、優佳夫人からタスキを掛けてもらった吉田候補は「 初当選の時から「心」という漢字にタスキをかけると「必ず」という漢字に変わり、必ず皆さんご厚意に報いて勝利を勝ち取る事を約束します。9日間、皆さんの声、耳、足、手の力を私に貸して下さい」と力強く述べ、16年ぶりの選挙戦に「私の背中には絶えず稚内という看板がある。責任の重さ、故郷への思い、基幹産業である農林水産業、その下に経済を支える企業や雇用、更に生活を支える商店があり、稚内のマチを支えるために努力していきたい」と決意を述べた。
緊急時に取り組むことはコロナ後の経済回復と物価高対策として「しっかりと対応したい。低所得者や子育て世帯への支えもしっかりやらなければいけない。宗谷ふれあい公園の改築、市立病院前の無電柱化工事など稚内のためにまだまだやることは沢山あります」とし、最後に次の市長選・市議選に触れ「皆で力を合わせて市政と道政、国政がしっかり繋がることが稚内にとって最大のプラス要因になります。最後の最後まで頑張りますのでよろしくお願いします」などと語気を強めた。
このあと、支援者らに見送られ、選対事務所を後にし遊説へと向かった。
建部候補が第一声放つ 新しい風吹かせて下さい
立憲民主党公認で出馬した建部奈津子候補(49)は31日、立候補届を提出したあと市役所前で第一声を放ち「子どもから大人まで皆さんの声を政治の場に届けるのが私の使命。負ける訳にはいきません」と支持を訴えた。
中村公博市議が「支援いただき建部さんのフレッシュな風を稚内に吹かせ、地域の声を繋ぎ国へと届けて欲しい」と激励。続いて建部氏は4期16年間無投票だった選挙に新しい風を吹かせたいと立候補に至ったとし、議員は当選してから何もしてくれないのでなんとかして欲しいなどと住民からの声が寄せられていることに触れ「女性として子育て、医療・介護、福祉充実をスローガンに掲げてきた。早急に手を打つのは困っている庶民を助けること皆さんの声を必ず反映させたいという思いでいっぱいです」と述べた。
最後に「この船出は荒波を迎え大航海となりますが絶対に負けるわけにいかない。最後まで支援をお願いします」と力強く述べた。