流氷初日観測と稚内地方気象台発表 3年ぶりに前浜に流氷
稚内地方気象台は22日、流氷を陸上から肉眼で確認できる流氷初日を観測したと発表した。2020年3月6日以来3年ぶりの観測で平年より3日遅い観測となった。
今月14日には宗谷岬沖合に近付くも、その後は北西の風が吹き、遠去かっていた流氷だが、19日以降、北東の風が吹き、宗谷海峡に入っていた一部の流氷が21日からの北風により稚内沖合に流入してきた。
気象台によると、22日午前8時半頃に職員が稚内港湾合同庁舎屋上から恵比須やノシャップまでの沖合5~10キロ以内にある流氷を確認。午前中、ノシャップ岬周辺の沿岸、恵山泊漁港の港内などには大きいもので3㍍以上の流氷が流れ込んでいた。
ノシャップ岬周辺に流氷が接岸するのも3年ぶりで、近くの男性は「ここ何日かは海から冷たい風が流れ込んでいた。朝、家を出て浜を見たら岬周辺に氷があったので驚きました」と話していた。
岬には流氷を見に観光客が訪れ、静岡から単身赴任し札幌で働いているという男性グループは「間近に流氷を見れて感動しました」と笑顔で話していた。
流氷が近付く海で22日朝からギンナン草採りをしていた漁師は「海の雑草取りの磯掃除をしてくれる流氷だが、浜に入るとコンブも持っていかれる。今後の氷の動きが気になる」と話していた。