週末雑感

 きょう「立秋」。暦の上では暑さも峠を越え凌ぎやすい季節になるのだが、今年は様子が違う。何せ稚内でさえ25度以上の夏日が連日続くのだから異常と言えば得心する夏なのには違いない。
 この猛暑に加えコロナの感染拡大もあり異常尽くめの中、原爆忌(6日広島、9日長崎)を迎える。連合国軍にとって終戦を決定付けたと原爆を投下したエノラ・ゲイ号機長らを誉め称えていた時期があったものの、日本にとっては鬼畜米国象徴以外の何ものでもなく爆死した人々、後遺症に苦しむ人々ら関係する方々の無念に思いを寄せる時、あのキノコ雲の映像も相俟って遺家族らのわだかまりは今でも消えない。
 地球上唯一の被爆国として「核廃絶」を国是として世界各国に訴えている日本は、被爆国にあるにも拘らず国連による核廃絶条約には米国に気兼ねし批准してない。被爆国なのだから真っ先に批准しなければならないのに情けない政府である。
 国としてのアイデンティティーを実行するのは毅然とした主張ばかりでなく理不尽な事に対しても何かにあろうが実行しようとする胆力がなくてはならない。日和見な処し方では他国に舐められるだけである。
 原爆忌から終戦の日(15日)までの期間は開戦を止められず大本営発表の戦禍に国民が陶酔した太平洋戦争を反省する慰霊の日々でもある。勝利する訳がない戦争に突入した当時の軍部などの罪は重大で、本土決戦まで計画されていたというのだから呆れてしまう。
 阿房なトップを持つこと、繰り返さないようにしたい。

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