28日か29日に初出漁 榮寶丸 猿払沖のオオナゴ漁
解禁され6月1日から操業する筈だった猿払沖(二丈岩周辺)のオオナゴ漁に稚内機船漁協所属のオッター底曳漁船第172榮寶丸が、28日か29日にも初出漁する。
5月28日、宗谷岬東方沖のオホーツク海でオオナゴ漁解禁前の操業をしていた榮寶丸はロシアの国境警備局に自国の排他的経済水域(EEZ)で操業したとの嫌疑をかけられだ捕されサハリン州コルサコフ港に連行され船員ともども勾留されていたが、船主の泉漁業部が早期解決を図るため900万円を支払ったことで6月11日、2週間ぶりに解放され稚内港に帰港。新型コロナウイルスのPCR検査で乗組員14人全員、陰性だったが2週間ほど自宅待機していた。
泉浩輝泉漁業部社長は「28日の出漁を予定しているが段取りの関係もあって29日にズレ込むかも知れない」とし、漁模様については「1カ月遅れるというのは初めての経験で行ってみなければ分からない」と言う中で、今回の事案には「だ捕ではなく不当な拉致であり900万円も身代金と思って支払った」と〝だ捕〟〝罰金〟という言い回しを全否定していた。