時の話題 「祝日の移動」
東京の新規感染者が下げ止まるどころか増えているのが気になるものの、東京五輪は7月23日開幕で走り出している。これに伴い23日の開会式と8月8日の閉会式当日が国民の祝日となり、7月22日を「海の日」(本来は7月19日)、翌23日を「スポーツの日」(同10月11日)、そして閉会式の8月8日を「山の日」(同8月11日)とし、五輪開催に伴う人の混雑を緩和することにした。この祝日移動は内閣官房のHPに掲載されている。
という訳で本題に入るが、有観客・無観客であれ本来の五輪規模と比べかなり縮小される中にあってコロナ禍以前に検討していた祝日移動を是が非でも実行しなければならないのか。個人的には甚だ疑問だ。
とりわけ開会式の際は22、23日は祝日で、24、25日は週末で官庁や大・中企業は休みとなり連続4日間に及ぶ。各会場への入場が制限される中にあって道路や鉄道、航空機の混雑は一過性になることが想定され、政府が危惧するような事態が起きるのは現実的にはかなり薄い。
加えてコロナ禍中であり人流は抑制されていることも相俟って杞憂に過ぎないのではと思料する。
休日になってもさほど支障がない官庁は別にし、民間企業、とりわけ小社のような零細企業は一日休んだ場合、収入が無くなる訳だから今回の祝日移動を「ハイそうですか」と是認できない。
筋論として五輪は中止すべきだが、開催する以上は我々国民も協力するのだから、最初の叩き台に固執するのでなく融通無碍に対応すべきだろう。