時の話題　「大人の肝所」

　コロナによって学校の運動会が延期され、７月初めの北門神社例大祭の露店も無くなり子供たちは楽しさを感じることなく過ごしている。大人だって何かと制限され、楽しさなくウイルス禍の１年４カ月が過ぎてしまった。
　酸いも甘いも嚙み分けている大人は別にし子供たちへの影響を考える時、胸が痛む。
　経験を糧にし人生を歩まなければならないと言っても自我に目覚める前の子供たちには酷な話であり、家庭でも幼稚園保育園でも学校でも心のケアには慎重に対応して行かなければならない。
　筆者は社の若い社員によく言い含める事がある。「よく働き、そしてよく遊びなさい」。
　仕事ばかりの真面目人間は引き出し少なく応用が効かない。逆に遊んでいると他人への気遣いや優しさの必要性も体得するなど人間としての幅ができ対処範囲が広がるようになる。それと色々な事に目を行き届くようにする事も説論する。それは人間関係だけでなく社内にゴミが落ちていたなら「誰か掃除するさ」という人任せでなく自らが拾うという能動性も説く。
　仕事も遊びも心底から「楽しい」と思わねばならず、楽しくないなら止めた方がいい。
　その観点から東京五輪開催の可否を説くとコロナの感染リスクがあり、どうひいき目に見ても楽しいとは思うことができないのではやるものでない。
　五輪を中止するという英断ができれば菅総理は自民党総裁に再選されるだろうし、任期切れ間近い衆院選も自民党は勝利するだろう。
　この主張は読み筋であり、五輪開催は筋から外れる。