時の話題 「暫く続く苦境」
ソフトバンク5兆円、トヨタ自動車2・2兆円、ソニーグループ1・7兆円、任天堂4803億円などと大幅黒字の一方、JR東日本5779億円、ANA4046億円、日本航空2866億円など大赤字を計上するなど日本の大企業の二極化が鮮明になっている。
コロナ禍によって需要・売上が不振を極め、片や巣ごもり需要や世界的な株高の恩恵に浴するなど〝コロナ決算〟である。
稚内はどうかと言えば稼ぎ頭の稚内信金はコロナ禍前から日銀のマイナス金利導入などによって黒字額が大幅に落ち込み、複合サービス業の農・漁協も落ち込み、〝一人勝ち〟の感ある葬儀会社もコロナ禍での規模縮小と簡素化も相俟って風評ほど業績は良くない。
観光がさっぱりなのでホテル、飲食関連業、交通機関も大赤字のようで、赤字決算でも業態を存続できるなら未だしもそれさえ覚束ないというのだから危機的状況といえよう。
官庁は別にして民間企業は給料を支給せねばならず、業績が極端に下がれば原資が無くなるので金融機関に借金せねばならない。ワクチン接種が始まり先がある程度見通せるようになったとしても現下の苦境は暫く続く。
人生、山あり谷ありと言えど〝コロナ谷〟は奈落の底のよう深く平地に辿り着いたあとに山に登れるのであろうか。石橋叩いて渡るのも悪くはないが恐いのはジリ貧で見る見るうちに事業を継続できなくなるほど落ち込むことである。
目標を樹てられないのは辛いところだが、その時々、対処して行かなければ倒産の憂き目にも遭う。過酷だ。