妥協許さぬ感染対策 貝森日本協会会長 市民の皆様には感謝
徹底したコロナ感染対策により稚内(みどりスポーツパーク)での第38回日本カーリング選手権大会は14日で1週間に及ぶ全日程を終えた。主催した公益社団法人日本カーリング協会の貝森輝幸会長(71)に15日夕、今大会の運営について聴いた。
感染対策の決め手を無観客での開催としながら選手や運営スタッフばかりでなくBSで全国中継したNHKなどメディアにもPCR検査を実施し、とりわけ選手などチームスタッフには稚内に来市した日と3日後にも検査をしてもらい「妥協を許さない」姿勢で開催したとし、地方からの選手など関係者が200人以上にもなり10泊する中、宿泊するホテルは複数チームが一緒にならないよう分散しての投宿とし、北海道銀行チームのようホテル一つを貸し切った例もあったという。
ホテルから会場への移動はタクシーだけにし、大会中の昼・夕食は全て市内業者の弁当にするなど市内経済にも「寄与したのかな」としている。
当初、横浜で予定されていた同選手権を稚内に招致するに当たって北見市との調整はあったが「オール北海道」として対処することとし、アイス(氷盤)作りに当たっては国内一流のアイスメーカー3人に依頼し、選手の不評を買わないように努めた事も吐露した。
マスクに関しては日本マスク工業会(名古屋)に5000枚の寄贈を戴き一日3回という新品マスクへの交換も出来たとし、陰に陽に各界に世話になったことを感謝していた。
女子は道銀が選手権を制したことで準優勝のロコ・ソラーレほか数チームによる北京冬季五輪(2022年)日本代表を決める試合も稚内で予定し、昨年計画され中止されたパシフィックアジア選手権大会の稚内への再招致にも稚内市が手を挙げているとした。
貝森会長は今回の稚内開催において「郷土愛」を多くの方々から戴いたとし、他のスポーツでは優秀な稚内の少年少女が地方に流出しているが、カーリングに関しては逆に地方から逸材を稚内に集め2030年に予定されている札幌五輪には「是非、稚内のチームを日本代表に送り込みたい」と話していた。
最後に貝森会長は「稚内市、稚内カーリング協会はじめ稚内市民の方々にはお世話になり感謝しております」と謝辞を述べていた。