時の話題 「タロ・ジロの日」
昨14日はタロとジロの日であった。南極の昭和基地に置き去りにされたタロとジロ2頭が昭和34年(1959年)1月、第3次越冬隊によって1年ぶりに発見された日である。映画「南極物語」で極寒の南極で逞しく生き抜くタロ、ジロの勇姿に感動した記憶も古い話になってしまったが、この2頭は南極に赴く前、稚内で訓練を受けており、その名残りは「みなと南極まつり」という稚内の夏を彩るイベント名に刻まれている。
そうした縁もあり稚内公園で最初始まった犬ぞり大会は昨冬、暖気によって中止され、今年はコロナによって2年連続の中止に追い込まれてしまった。
会場を稚内空港公園特設コース(今は大沼前に変更)に代わってから毎年のように取材していた筆者として大会の中止は寂しい限りだが、想い起こせば岩間幹生稚内観光協会長(当時)が挨拶し、犬ぞり大会ブームに乗った犬餌のメーカーのノボリが棚引く会場の光景は稚内とは異質の世界に感じ、人犬一体になって疾走するレースの醍醐味を目の前で体感したものだった。
タロ、ジロの奇跡の生還から派生した「みなと南極まつり」「ジャパンカップ全国犬ぞり大会稚内大会」とも中止されてしまったが今年の夏こそ南極まつりが開催できるよう祈っている。
コロナによって変化なく坦々と過ぎる日々の起爆剤になるのはイベント復活である。そのためにも今が堪え処と思い辛抱する日々を過ごさねばならない。
イベント復活にはコロナ終息が条件だが、東京などでの様子みると無理筋のようだ。