豊漁祈願し三本締 機船漁協稚内漁協 けさ初競りで新年始動

 稚内市地方卸売市場で6日朝、初競りが行われ買受人の威勢よい掛け声が響き渡った。
 午前7時の初競りを前に、工藤市長の「昨年はコロナ禍で消費低迷による魚価へのダメージが大きかった。一日でも早い経済の回復を祈り魚価の回復、商売繁盛を願いたい」との挨拶に続き、風無組合長は昨年の沖底漁船の水揚げが昨年より2000㌧増の2万7000㌧、金額は15%減の18億3000万円だったこと、70年ぶりに漁業法が改正されたことに触れ、「TAC(漁獲許容量)に加わる魚種が増えると商売にならず、国と戦っていかなければならない。皆さんに背中を押して頂きたい」と述べた。
 このあと、中陳買受人組合長が「コロナ対策の基本、HACCPの義務化、鮮魚のブランド化に力を入れ、業界の発展を願っている」と挨拶し、南市場部長の音頭で三本締めが行われ、今年の豊漁と安全操業を祈願した。
 沖底漁船は5日に出漁したがシケで戻ったため初水揚げとはならず、冷凍エビ、宗八など33箱の競りが行われた。
 稚内漁協の初競りは6日朝、市場で行われ買受人ら関係者60人が今年の豊漁と商売繁盛を願った。
 今年は新型コロナウイルス感染防止のため来賓は招かず、関係者だけで行われた中、競りに先立ち、安藤組合長が昨年の取扱実績について「数量は前年対比156㌧増の1846㌧となりましたが、コロナの影響で消費が落ち込み価格低迷などにより金額は2億円減の20億6000万円に止まった」と振り返った上で「今後も漁業や組合運営を取り巻く環境は厳しい状況が続くものと思われますが、今まで以上に安心、安全な水産物の安定供給に取り組んでいきたい」などと挨拶した。
 続き柳浦買受人組合長が「稚内漁協組合員の今年一年の豊漁、買受人の発展とご健勝を祈念します」と述べ、木村専務理事の音頭で三本締めが行われたあと、ナメタやツブなど冷凍物数箱が競りにかけられた。

稚内市地方卸売市場での三本締め

稚内漁協市場で行われた初競り

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