市立稚内病院のコロナ感染者受け入れ17床に増やす 発熱などは電話し来院を
道内や宗谷管内での新型コロナウイルスの感染者が増えており心配なのは病院の受け入れ態勢だが、管内唯一の感染症指定医療機関である市立稚内病院は現在、感染者を受け入れるベッドの数を17床にし対応している。
4月下旬、宗谷管内で感染者が確認されてから6階病棟の4床で入院患者を受け入れてきた病院だが、10月下旬に稚内市民で初めて感染し入院した60代男性が今月4日に退院後5日~7日にかけて市民4人の感染が確認され入院。10日に利尻富士町で3人が確認されて以降、島でクラスターが発生し感染者が一気に増えている。
病院では道の警戒ステージが3に引き上げられたのと同時に感染流行のレベルを示すフェーズが2に上がったことを受け、ベッド数を17床に増やした。現在、稚内市民4人が入院中だが、利尻富士町などの感染者含め全体の入院数は公表できないとし「現在は逼迫している状況ではない」としている。
ただ感染者が増えていくと病院でも更なる増床を検討しなければならず、警戒ステージが引き上げられるとフェーズも3に上がり「最大30床まで増やすことは可能だが、道の指示を待って対応したい」としている。
感染防止徹底のため病院では、ホームページや院内に「発熱等の症状が認められる場合は直接来院することなく事前に電話で相談の上受診するように」との貼り紙を掲示し市民の協力を求めている。
「利尻島で新たに6人感染」
道は13日、利尻富士町の30~90代の男女5人と利尻町の40代女性1人が新型コロナウイルスに感染したことを発表。利尻富士町の飲食店で発生したクラスターから派生したもの
としている。
道の発表によると、6人全員に発熱などの症状が出ているが、いずれも軽症。11日と12日に各3人の陽性が判明した。
道の会見では、利尻富士町で発生したクラスターから派生したものとし、状況によっては専門の治療が出来る医療機関へと搬送していると説明。また、クラスター関連の検査はある程度終えているとした。
6人のうち、指定医療機関に2人、医療機関に1人入院しているほか3人は医療機関への入院に向け調整中。