時の話題 「新市庁舎計画」
新しい市庁舎建築で市から建設場所を稚内郵便局と道銀稚内支店の間にするという基本計画案が6日開かれた市庁舎建設検討委員会(委員長・瀬戸口剛北大大学院工学研究院長)で示された。
筆者なんぞは現庁舎の駐車場の一角に建てるものと考えていたので市から示された建設候補地は唐突感と共に違和感を禁じ得ない。
今回の候補地には営業している店や住宅があり土地の所有者も十指に余るほどいる。建設するとしたら用地補償と営業・居住補償が必要となり5億円ほど見込んでいるが、それよりも何よりも問題となるのは新庁舎前に駐車場が無く道路を隔てた旧駐車場(現駐車場のこと)から僅かの距離だが歩かなければならないというのがネックでないのか。
新庁舎は現庁舎と同規模の7千平方㍍になるので候補地の土地に駐車場を設けるのは無理難題なことであり旧駐車場になるのは致し方ないこととはいえ、車を下り歩かなければならないというのは高齢者ばかりでなく市民誰もに抵抗感があろう。
現在の駐車場と噴水、樹木などがある前庭を合わせた土地、具体的には文化センターを背に建てられないものなのか。
土地取得に向け地権者に対し打診しているようなので基本計画とはいえ走り出している感があり揉め事なく進むよう願っているが、すんなり行くのかと案じている。
建設費、現庁舎の解体費、用地など補償費などで60億円もの事業費を投じられる稚内にとっては巨大事業となる市庁舎建築。識者や市民の意見を遺漏なく聴くこと肝心だろう。