地域の実状訴える 工藤市長 半年ぶり上京し要望
工藤市長は宗谷地域総合開発期成会会長として26日、上京し、各省庁などへ要望活動したほか、コロナによる観光業への影響、今月7日の大雨災害の状況などを報告し支援を求めた。
新型コロナウイルス感染防止のため今年2月以来半年ぶりの東京への出張となった工藤市長は期成会の要望として国道の整備促進、JR宗谷本線の維持存続、水産・酪農業の一次産業の振興、サハリン航路再開など16項目に加え、特別要望で医師の確保を求めた要望書を関係する財務省、国交省北海道局、道内選出国会議員を訪問し陳情した。
武部衆議へはコロナの影響による市立稚内病院の経営状況、宗谷地域の観光産業への影響、7日の大雨で稚内公園の法面など土砂崩れが相次いだことを報告し支援を求めた。
水産・酪農業の一次産業の振興などの要望に、財務省の波戸本主計官は「宗谷地域の水産業、酪農業という生産空間を作っていくことは、非常に大切なこと。今後もしっかりと取り組んでいきたい」などと答え、7日の大雨による災害復旧への支援、予算確保し国道の整備などの要望に国交省の後藤北海道局長は「自然災害が頻繁に起こり防災・減災、国土強靭化が非常に重要で老朽化対策も急務である。コロナ禍で公共投資が景気を下支えすることから、国交省の事業もその一躍を十分に担うよう取り組んでいきたい」と述べた。
工藤市長は「要望項目だけでなく稚内はじめ宗谷の実状をしっかり伝えてきた。この地域は色々な基盤整備が遅れており、自治体の長としてだけでなく宗谷を代表し今後も地域の実状をしっかり訴えていきたい」と話していた。