コロナ市中感染ゼロ続く 稚内保健所の10日までのPCR検査153件
新型コロナウイルスが全国で猛威を振るう中、宗谷管内は離島で3人の感染者が出た4月下旬以降いない。お盆の帰省や秋冬にかけ感染拡大が心配されることから、稚内保健所に検査状況や感染予防について取材した。
稚内保健所では、5月から本格的なPCR検査ができるようになった。検査は臨床検査技師5人が医師からの要請を受け実施しており、医療機関で採取された痰や唾液などの検体を検査し、今では一日当たり最大30件の受け入れができ、1つの検体につき最短3~4時間で結果が分かる。
コロナ関連の相談を受けた場合、症状によって自宅療養、道の感染症指定医療機関の市立稚内病院への受診、かかりつけ医がいて感染の疑いが低いとする場合はその医師の受診を勧めるなど、ケースバイケースで対応しているとし、その上で医師が検査を必要とする場合に受診料がかからない行政検査を行っているという。
成澤弘美健康推進課長によると、8月10日までの管内検査数は153件を数えている。週明けに集中する相談は今でも一日10件に満たないとし、7月後半の4連休や今月1日開かれた宗谷岬花火大会後の相談が増えたこともないという。
ただ、PCR検査結果の正確性は現在の技術で7割程度に止まるとし、無症状の人達なども含めると潜在的な感染者はまだおり謎の多いウイルスであると話す中、お盆時期を迎えたことから成澤課長は「手洗い、手指の消毒、密を避けることなど、新しい生活様式の履行が当面の間、必要となります。特に人が集まって食事をする場合はマスクを外し会話するので感染リスクが高まる。食べ終わってからマスクをして会話をするなど努めてほしい」と今後の過ごし方について注意喚起している。