コロナ直撃し悪化 旭川財務事務所 1~3月の道北経済

 財務省北海道財務局旭川財務事務所は、1~3月の道北地方の経済状況をまとめた。
 この期間の状況から6月に判断したもので「新型コロナウイルス感染症の影響等により弱含んでいる」と、前回3月判断から大幅に下方修正した。ただ公共事業だけは前回の「下回る」から「前年並みになった」と唯一、上方判断をした。
 主要小売店の売上高は家電や家庭用品などは増加したものの、コロナ感染症での外出自粛の影響などから衣料品などが減少し、全体では前年を下回った。
 乗用車の販売は、小型車が前年を上回ったものの、普通車及び軽自動車が下回り、全体では前年を下回った。
 住宅建設は一進一退の状況にあるとしながら新築戸数は持家、貸家、分譲住宅いずれも前年より増加した。
 観光は、旭川、稚内空港ともにコロナウイルス感染症の影響等から減少し、旭山動物園の入園者は減少し前年を下回り、主要ホテルの宿泊客は旭川市内、層雲峡温泉ともに大きく減少した。
 雇用情勢は改善しているとし、有効求人倍率は引き続き高い水準で推移している。
 公共事業は前払金保証請負金額で宗谷は前年を下回ったものの、上川は前年並み、留萌は前年を上回り、全体では前年並みとなり年度累計でも前年並みになった。
 生乳生産は上川、留萌、宗谷とも前年を上回った。
 漁業は、ホタテ、スケソ、ニシンは増加したものの、毛ガニ、タラバガニが減少し前年並み。
 金融機関の貸出金残高は、個人向けは増えたものの、事業者向けは設備・運転資金ともに減少。預金残高は前年を上回ったとした。
 企業倒産は件数・負債金額とも前年を上回った。
 観光でナマの声を拾うと「観光客は2月に入り減少しはじめ3月に激減した」「2月は前年の8割程度減、3月は9割減と壊滅的だった」「2月に海外客が消え3月は国内客もいなくなった」などとコロナウイルス感染症の影響が甚大であることを裏付けていた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です