時の話題 「感染者退院」
4月24日の1人目の入院以来、市立稚内病院に入院していた新型コロナ感染者3人が4日退院し、きょう8日から市立病院はほぼ通常診療体制に戻った。
入院患者は札幌市(白石区菊水)にある北海道がんセンターに検査入院し感染した利尻富士町の70代男性と、その濃厚接触者の親族2人で、PCR検査で2回続けて(2回目は24時間以内に実施)陰性にならず延び々々になっていたが、退院直前の検査で条件を満たし体調面にも懸念なしとの判断から退院に至ったのだろう。
無事退院できたのは患者はもとより市立病院のスタッフの献身的な看病があったのは論を俟たない。
筆者なんぞは当初、感染者が入院したという一報を聞いた時、医療スタッフに感染者が出て市中感染になるのではと憂慮していた。その懸念が杞憂に終わったのは院内感染を防ぐという徹底した予防態勢構築とスタッフの2次感染を防ぐという強い覚悟によるものだったのだろう。
自分の子どもなど家族に感染するという恐れはあっただろう。その恐怖に打ち勝ち患者を退院まで導いた献身的看護に対しては称賛の言葉しかない。
市立稚内病院といえばこれまで決して市民の評価は高いものとは言えなかったが、院内感染を起こさず使命を成し遂げたのは水準が上がってきたとの証左でもあろう。
しかし未だコロナとの闘いは続く。札幌や東京との行き来が増えれば感染リスクは高まる訳で、市民はじめ管内住民は感染防御を常に心掛け病院スタッフに迷惑掛けないよう努めなければなるまい。