葬儀もネット時代へ 武藤はくぜんが遠方親族にライブ中継
葬儀をインターネットでライブ中継しパソコンやスマートフォンなどで無料視聴できるサービスを武藤はくぜん(武藤尚社長)が今月から始めた。
新型コロナウイルスの感染拡大で国から緊急事態宣言を発出された4月以降、武藤はくぜんの市民斎場などで営まれた葬儀で、東京など道外にいる家族や親戚から葬儀に参列したいがコロナの状況下で家族に迷惑が掛かるとして自粛するケースが増えていることから、ネット中継によって参列が叶わない家族らの要望に応えライブ中継することにした。
市民斎場、さくらホール、家族葬邸宅こすもすのいずれの会場でも対応し、葬儀場の後方にカメラを設置して葬儀の様子を撮影し、遺族や親族ら指定された人だけ視聴できる動画投稿サイトに配信。遠方に住む親族らが自宅などで見て参加者と一緒に手を合わせるなど葬儀に参列できる。
導入前に故人の家族に頼まれSNSのテレビ電話機能を使って葬儀の様子を中継した際、画面の向こう側で参列できなかった親族が喪服を着て涙を流して中継を見ていたことが印象に残っています―と語った武藤社長(45)は「最後のお別れに立ち会えないのは家族にとって大きな心残りや気持ちの整理がつかないと思います。そんな声が多くあり、サービスを始めました。高齢者で施設に入所している人なども参列できないというケースもあり皆さんの気持ちにしっかり応えていきたい」と話していた。