時の話題 「景気は横這いか」

 稚内信金から7~9月の同金庫営業エリア(宗谷管内、天塩、遠別、雄武)の景気動向が景況レポートとして発表されたが、全体としては昨年同期と差異ない横這いながら良好だった所、悪化傾向の所と業種によって〝まだら模様〟との分析になった。
 信金と取引きある193社を対象に庫員が経営者から聴き取り調査したもので、地域に密着する稚内信金の調査だけに精度はかなり高いと見てよかろう。
 商工会議所の合同部会でも意見が出ていたようホテル・旅館など観光関連業には好況感があった一方、イカ釣り漁船の大幅な減少によってスーパーやコンビニ、燃料部門は業績が停滞し、燃料は-40を超すDIとなった。
 イカはここに来て若干、上場が増えているようだが、昨年までと比べると格段に落ち込んでおり、思うように伸びないサケ定置網漁やコンブ漁も相俟って明るいものとは言えずも、ホタテやナマコ漁は補って余りある実績を残しており、観光と共に基幹産業は健在だったといえようか。
 建設業も売上、収益とも昨年に比べ大きく改善した。しかし人手不足による労務費や資材の高止まりによって安泰な経営状況とはいえず国の補正予算と民需高まりが待たれる。
 自動車整備、飲食店、クリーニング業の軟調というより不況感は変わらず続いており、業種によってまだら模様にあるも総体として横這いとの結論を下したものとみられる。
 人手不足が経営上の問題点に浮上し1年ほど経つ。課題解決には程遠いものの、高齢者雇用など曙光は見えてきている。

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