時の話題 「お盆と終戦の日」
お盆入りし御先祖さまを迎えると共に子どもの家族や親戚を迎え忙しい御家庭もあるでしょう。皆んなで墓参りをし食卓囲み盃を交わし夫々の近況を報告し合い家族としての連帯を深める。お盆とはそういうものなのでしょう。
筆者は毎年、稚内のほか紋別(父の生地)の寺院に墓参りし叔父や叔母家族と束の間の縁を確かめ合っているが、今年は弟が亡くなった初盆のため稚内に残り、冥土に行き日が日が浅い弟の霊を慰めなければならない。
ところで8月中頃というのはお盆ばかりでなく日本人には忘れられない終戦の日(15日)がくる。今から74年前の昭和20年8月、6日広島、9日長崎に原爆が落とされるなど数百万人の犠牲者が出た太平洋戦争が終わった日である。昭和天皇の玉音放送があり神風が吹き戦争に負けたことがなかった日本が初めて敗戦国となった日である。
その後の日本、そして国民の筆舌に尽し難い苦難は想像を絶するものだったろう。それでも日本は驚異的な復興を成し遂げ経済では「ジャパンアズナンバーワン」と米国人に言わしめるほどに成長しバブル崩壊など〝失われた時代〟はあったものの、豊かな時代を今、謳歌している。
この成長には自民党政権による政治家の力に依るところが多々ながら日本人個々が頑張った証左であり、故郷を離れた家族が帰省できるのも普段の精励の賜であろう。
お盆と終戦の日を迎え家族史を回顧した上で将来を見据え、家すなわち日本が発展する為の努力を怠らないことを改めて誓いたい。