時の話題 「子どもの貧困」
12日、稚内では9年ぶりに開かれた第42回旭川更正保護女性連盟大会での平間信雄さんの講演で、貧困には絶対的貧困と相対的貧困があり、アジアでは1秒で1人が満足な食事を摂れないなどのため亡くなっているという話を聴いた。
日本は世界貧困ランクで悪い方から10番目にあるという話に至っては落胆すると共に自分の知識の無さに肩を落としてしまった。カンヌ映画祭で最優秀作品に輝いた「万引き家族」のような実態が映画の中だけでなく現実あることを知らない浅学さに恥入っている。
平間先生曰く、生活格差が広がる事は教育を受ける格差も広がっているという事で、親の貧しさは子ども達に受け継がれ、学校の授業が理解できず落ちこぼれてしまい義務教育さえも満足に受けることが出来ず、一般社会からはみ出した生活を送らざるを得ない状態になり、勉強なら未だしも食事さえ満足に摂れない家庭があると。
大人になるまでは、ちょっとしたことで親に文句を言い困らせた経験が読者の皆さんもあったでしょう。それに比べ食べることも儘ならない赤貧洗うごとしの家庭に育った同じ世代の子どももいたことに思いを寄せる時、赤面するほど愚かだったことを思い知る。
今、全国的に「こども食堂」なる子ども達に食事をしてもらう活動が行われている。稚内では地域食堂「ふらっと」として市内数カ所で月1回ほど活動している。
平間先生は講演の中で「稚内の子ども貧困対策は網の目のようネットワーク化されているのが素晴らしい」と称賛していた。