時の話題 「いだてん、鶴瓶」
NHKの大河ドラマ史上、最低の視聴率だという「いだてん」が味わい深い。筆者には変な性癖があり「全くダメ」とか「変人」とかの評価が付いた人物やテレビ、映画とかが好きになる。「いだてん」はマラソンの金栗四三さん(中村勘九郎)主役の前半は面白くなかったが、先月30日から東京五輪招致に尽力した朝日新聞記者の田畑政治さん(阿部サダヲ)を主人公にしたドラマに替わったところ、田畑というより阿部の破天荒な演技に惹き込まれてしまい久し振りに日曜日の夜が待ち遠しい。
脚本は宮藤官九郎。NHKでは大ヒットした「あまちゃん」の脚本家で知られるというより今や映画やテレビ舞台でその才能を遺憾なく発揮している才人である。
以前、何度も小欄で書いているよう民放は日ハム戦などスポーツしか見ない筆者なので必然的に見る機会が圧倒的に多いNHKしか批評できないのだが、「鶴瓶の家族に乾杯」はほとんど毎週欠かさず見ている。
ゲストと共に全国津々浦々、どちらかといえば辺鄙な所を突然訪れる紀行番組というよりは人間・家族模様を伝えるもので、この番組の視聴者は小紙愛読者の中でも相当数いるだろう。
タモリの「ブラタモリ」と比較する向きあるが、鶴瓶の方が面白く味わい深い。タモリとの人間性の違いなのだろう。
と、テレビ爺が書く中、巷では北門神社例大祭が始まり、妻と孫との小遣い交渉を脇から見てニンマリしている。
来週からコンブ漁が始まる。夏である。