春の叙勲に稚内市から横田さん、郡さん、桃原さん3氏 

横田愼一さん

郡千佳子さん

桃原用好さん

 春の叙勲受章者が発表され、稚内から元宗谷医師会会長の横田愼一さん(80)=中央5=が保健衛生功労で旭日双光章、保護司の郡千佳子さん(76)=港2=が更生保護功労で瑞宝双光章、元国土交通技官の桃原用好さん(63)=萩見1=が国土交通業務功労で瑞宝単光章に輝いた。
 釧路市出身の横田さんは医師免許取得後、昭和39年8月から市立稚内病院内科医師として勤めたあと、昭和51年12月、中央5丁目に横田内科医院を開業。地域の掛かり付け医として奮闘してきたが、平成27年に病気治療のため休院し昨年9月に閉院した。
 半世紀以上の稚内での医師人生を振り返り「医師を志した時から大変な仕事と理解していましたので、患者さんを第一に考え仕事をしてきました。冬の夜体調を崩した患者さんを診るため西浜地区へ除雪車に先導してもらいタクシーで行ったことなど色々ありました」と。
 今回の受章に「釧路から来て市立の常勤医、開業して本当に稚内を第二の故郷と思っています。患者さん、知人らには本当にお世話になり、私を受け入れてくれた市民の皆さんのお陰で叙勲の栄に輝いたと思っています。ありがとうございました」と話していた。
 郡さんは平成5年、当時の真言寺住職の勧めで保護司として委嘱され、25年間に亘り地域の更生保護に尽力してきた。
 委嘱された時から、とにかく保護観察対象となった人たちに寄り添う気持ちを大切にしてきたという郡さんは「社会復帰できるよう幾らかでも手伝いが出来ればとの思いで務めてきました。25年間はあっという間の日々でした。少しでも役に立つことが出来たならそれはとても嬉しい」と振り返った。
 保護司の遣り甲斐について「保護解除となり、その後、再犯してしまうことがあり悲しい思いをしたこともありますが、更生し明るい家庭を築いてくれた人たちの便りを聞いた時は嬉しかった」と話していた。
 受章に当たり「一生懸命にやってこれたのは色々な人たちの協力があってのこと。とても光栄で有難い」と話していた。
 桃原さんは沖縄県出身で昭和58年、運輸省大阪航空局大阪空港事務所消防課を振り出しに、稚内空港事務所保安専門官など歴任し、消火救命業務に寄与してきた。
 36年間の業務では「人命に関わる大きな事故などはなく、関係者の協力に感謝すると共に、航空機などの技術力の高さに感心しています」と振り返った。
 平成14年から6年間稚内に勤務していた頃は「雪に対して憧れはあったものの、年末年始に猛吹雪で5日間、飛行機が飛ばなかったことは記憶に残っています」と話していた。
 受章に当たっては「周りの人たちの力添えがあり、職務を全うすることが出来た」とし現在は航空保安協会稚内事務所長の立場であることから「受章に恥じぬよう、これからも業務を頑張っていきたい」と話していた。

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