三つ巴戦制するのは 市長選 工藤氏か川崎氏か古我氏か

 「令和」の稚内の舵取り役を決める市長選と市議選の投開票は21日行われる。
 市長選は現職で3選目指す工藤広候補(69)に、市議2期務めた川崎眞敏候補(66)と風力発電事業を手掛けるブラックジャックシステム稚内営業所長の古我友一候補(49)が挑むという戦いになり、工藤候補は「まちづくり」「人づくり」「都市基盤づくり」「仕事づくり」を公約に掲げ、川崎候補は新カーリング場建設をストップし福祉・教育予算の拡充、古我候補は「市民がまちづくりのど真ん中にいる稚内」を掲げ選挙運動を展開してきた。
 予算が通り既に工事が本格化しようとしているカーリング場建設問題では賛否両論がある甲論乙駁の態を来たしているが、市民の判断が注目される。
 医療・福祉、人口減少など地方都市が慢性的に抱える問題への取り組みは待ったなしの状況で、市長選に比べると市議選は軽んじられる向きあるものの、稚内市が執行する事業の予算は議会の承認をもって決まるのであり我々市民は棄権することなく投票し選良を決めなければならない。

「一丸となって勝利を 工藤候補選対事務所」

 2期8年間の実績を武器に3期目当選を目指す工藤候補の選対事務所は最後まで気を緩めず勝利に向けて士気を高めている。
 2月4日の事務所開き、告示からの選挙戦について風無後援会長は「これまできめ細かい政策をやってきた工藤さんの地に足のついた新たな10の約束は稚内に対する思いが皆さんに伝わった」とし、みどり公園整備事業について候補が様々な所での訴えでカーリング場ありきではなく通年で色んなことができる総合型スポーツ施設として整備していくことを説明し「理解してもらえたと思っている」と振り返った。
 市内中を遊説車で夕方まで駆け回り、夜は個人演説会で新たな10の約束の高校生までの医療費無料化など3つのゼロを先ず実現。残りの7つもしっかり取り組んでいくことを強調してきた工藤候補自身は「しっかりと聞いてもらっている。最後まで全力投球するのみ」と気を引き締める。
 投票日を前にし20日は遊説車で市街地を回り午後6時半からみはらし会館で最後の演説会をし「選対一丸となって気を緩めず勝利に向けて全力で頑張りたい」と風無会長は力を込めた。

「市民目線の市政を 川崎候補選対事務所」

 川崎候補の選対事務所は、日々遊説に繰り出し「市民目線の市政を」と訴えており、勝利に向けて士気を高めている。
 3月下旬に事務所開きし、告示から1週間の選挙戦を振り返った田渕健一選対本部長は「カーリング場建設には反対の声が多く、遊説で川崎氏の意思を伝えることが出来たと思う」と手応えについて話し、選挙をすることで市民の意識を変えたいという事務所全体の思いを伝えたことで「市民が市政に入り込むことで真剣に考え、悩んでもらいたい」と話していた。
 川崎候補自身は「市民から温かい声援を頂き、全てを伝えきれたとは思っていないが、稚内市の将来について皆さんの関心が深いと感じた」とし「市民の方々の意見を真摯に受け止め、市民あっての街という思いを大切にしながら将来に向かって進めるよう最後まで頑張りたい。市民目線で物事を考えることを忘れてはいけない」と語気を強めた。

「最後まで諦めずに 古我候補選対事務所」

 1月の出馬表明の頃と比べると市民の支持は日に日に増え「受け入れられているのを実感している」と古我候補は開口一番話す。
 車から降りマイクを使わず自分の声で話し市街地ばかりでなく東浦、沼川、勇知まで足を伸ばし公約を訴えたこともあって知名度は確実に上がっているとした。
 稚内の将来にとって欠かせない医療の充実はもちろん雇用創出、新しい産業への挑戦など色々とあるが、何よりも若者に政治への興味・関心を持ってもらい、内向きでなく外向きな意識改革を促していきたいとした。
 澤田美由紀後援会長は「徐々に候補が稚内市民に受け入れられているのを感じており票を伸ばして行きたい」と手応えを感じているよう。
 今回の挑戦は将来を見据えたものであり、「私自身だけでなく稚内の未来に向け、これからも取り組んでいきたい」と話していた。
 病気療養中のオーナーのためにももうひと踏ん張りして行かなくては」と意欲を示し、最後に「政治(選挙含め)は面白い」と諦めずに投票日を迎えたい」と拳を握った。

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