時の話題 「厚真でまた地震」

 厚真町など胆振地方東部で昨年9月6日以降で最大級のマグニチュード5・7(推定)の地震が発生した。厚真では昨年の震度7に次ぐ6弱を観測し、春に向かっているとはいえ冬季なことから住民の間に不安が広がっている。
 震度5以上が札幌市北区、千歳市、長沼町でも観測されており、気象庁では昨年9月6日の大地震に関連する活動だとしているが、昨年のように停電にならなかったのは救いか。冬場だけに停電になれば大変なことになったであろう。
 地震列島の日本ではいつ何時どこで起きても不思議でない。稚内とてサロベツ断層帯があり地震に無縁な地域とは言えず、海に面していることから日本海そして宗谷海峡、その先のサハリン海域での地震による津波被害が懸念されている。
 緑、こまどり、富岡などは小高い丘もあり津波に襲われても避難する場所は多いが、声問、はまなす、恵比須ノシャップ、西浜などは避難場所は特定され逃げ場を失う住民が出てくるのではと憂慮している。
 杞憂であればいいのだが、夏は兎も角、雪が積もった冬は避難もスムーズに行かず、なおかつ北地区や声問地区ほど住民の高齢化率が高いので日頃からの訓練で避難先までの所要時間や道のりほか、車椅子生活者の誘導など行政だけでなく町内会、そして近所同士で何時起こるか分からない自然の脅威に対応せねばなるまい。
 自分は大丈夫などと楽観せず、有事の際は普段行っている避難訓練の〝落ち着き〟を心に慌てることなく行動するようにしたい。

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