時の話題 「あすは〝雨水〟」

 この先の天気予報をみると今冬の峠は越えたようで、これからは三寒四温を繰り返しながら春に向うようだ。
 冬になると本紙に必ずと言っていいほどある雪を巡る近隣とのトラブルの投書や電話など今冬は全くなく穏やかな冬だったことを物語っている。
 除雪は苦役だが、筆者個人の事を例に挙げても苦役と思った日はほとんどなく、このまま春になるなら稚内に帰郷し37年経つが、おそらく最も楽な冬だったのであるまいか。
 除雪作業を冬場の体力づくりの一環としている御仁にとって正に拍子抜けの冬だったろうが、大方の市民が楽ならばそれでよい。しかし、降るものが降らず積もるものが積もらなければ作業に従事する業者は飯の食い上げにも繋がることであろうから、自分たちが良いからといって手放しで喜べるものでもあるまい。
 社会のあらゆる事象は風が吹けば桶屋が儲かる式に連関しており易々と結果の善悪を判断してはならない。
 何やかやと御託を並べても日照が早くなり日中の気温も真冬日を脱しようとしている中、気分が春を先取りしようとしているのは否定できない。
 あす19日は二十四節気のひとつ「雨水」である。雪が雨に変わる頃だが、寒い時もあり体調には気を付けねばならない。
 週末にかけ屋根の雪下ろしをしているのが散見されたが安全のため十分な対策をし事故なきよう願っている。
 2月もあと10日。暖かくなってきたといえ稚内の冬は終わっていない。冬のぶり返しもあるだろうから、めげずに頑張ってほしい。

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