新春トピックス 気軽に寄れる場所に 地域食堂ふらっと開設し6月4年迎える

 地域住民の食と交流を支えようと活動する市民有志団体「地域食堂ふらっと」(藤本英文代表)ができ今年6月で4年になり、その活動が徐々に認知されてきている。
 近年、低所得による貧困や共働きによって1人で食事をしたり、食事にありつけない子供たちがいることが全国的に問題視されている中、稚内市でも同様に貧困などが原因で満足に食事を摂れない子供たちがいる。
 この現状が民生児童委員を務める傍ら稚内市子ども子育て支援ネットワーク会員の主任児童委員でもある藤本さんの耳に入り、子供たちの手助けが出来ればと、藤本さんを中心に民生児童委員や教育関係者の有志が集まり〝こども食堂〟の開設に向け保健所の許可などの申請手続きをしていた折に、子供たちだけではなく、一人暮らしで偏った食事を摂る大人もいる事を知り、地域の誰もが気軽に立ち寄れ、世代間の交流が出来る場所として地域食堂実行委員会を設立。平成28年1月に東地区活動拠点センターを拠点に試験オープンし、その後、本格的に宝来地区の個人宅と合わせ現在は月2回のペースで開設している。
 試験オープンで東地区の学童に通う子供たちを対象に実施した時は大人を含め50人余りが訪れ、食事を通し世代間の交流ができ、思い描いていた理想の地域食堂に近付くことが出来たと振り返る藤本代表によると、現在は活動に興味を持った市民有志や大学生、稚高定時制生徒ら30人余りが賛同し活動を手伝ってくれるが、運営費と食事の材料費確保が課題だった。
 今は市からの助成金もあって活動できるものの、開設当初は個人の寄付金や材料の提供によってギリギリの状態で運営するしかなく回を重ねるうちに市民に理解をしてもらうようになり、企業からの食材提供も増えつつある状況だ。
 藤本代表は「寄付をして頂けることはとても感謝しています。これからも協力をお願いします」と感謝し、子供だけしか利用できないと誤解している市民がいることに関しては「子供たち(高校生以下)は無料だが、大人は寄付金として300円の寄付をお願いしている。それを了承して頂いた上で誰でも気軽にふらっと訪れてほしい」と話していた。
 今後の活動について藤本代表は「この活動が市内に広まり、将来的に各町内ごとに子供食堂が開設され地域住民の絆が生まれるような交流が出来る場所を目指していきたい」などと話していた。

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