時の話題 「付焼刃では」
物価の高騰に一向に収束の兆しが見えないどころか現下以上の勢いさえある。どの業界もこの4年間で軽く10%、酷い所では40、50%上がった。
どこが発端かと思いを巡らし辿り着くのはコロナ渦中の22年のロシアのウクライナ侵攻だろう。更にはイスラエルのパレスチナ自治区ガザへの攻撃など紛争がきっかけで国際情勢が不安定になり為替相場の円安によって原油などの輸入価格がハネ上がり将棋倒しのように波及した。とどめは今年3月の米国とイスラエルのイラク攻撃なのは論をまたない。
イランなど中東諸国は皆さん御存知のように原油の一大生産地である。当初、米国はベネズエラのように攻撃により政権が転覆し米国寄りになるとイラン攻撃で楽観視したが、さにあらず国民の団結を招いてしまい獲らぬ狸の皮算用になった。
確かに米国攻撃前のイランの政情は不安定で最高指導者を殺害してしまえば政情は乱れベネズエラ並みに推移すると軽率に判断してしまった。ところがイランは大国であり激しく抵抗し、ホルムズ海峡を占有してしまい原油タンカーはペルシャ湾内に止まってしまった。誤算であった。
原油どころか用途が頭抜けて広範囲なナフサの輸入量も極端に減ってしまい、カルビーのモノクロ袋が物語るよう滑稽な事態を招来している訳である。
米国とイランの和平に向けた協議は成立寸前まで行っているような報道あるも容易には行くまい。コメ高騰で済まぬ事態に高市政権は補助金拠出で凌ごうとしているが、付き焼刃の対処では国の信頼を損ねてしまう。


