クラフトビール初仕込み 最北の醸造所 3月中の販売を予定

 稚内で初めてクラフトビール製造に取り組むガス会社「ほく商」の石原崇社長(48)=朝日5=が29日、末広4の醸造所で仕込みを開始した。3月中の販売を目指しているという石原社長は「飲んだ時に稚内らしさを感じられるビールを提供したい」などと新規事業への思いを語った。
 2年前の春からクラフトビール事業に動き出していた石原社長は美深でクラフトビールを製造する「美深白樺ブルワリー」の生産者と親交を深めビール製造を学ぶなどし、水産加工場跡を改修し最北の醸造所「ヤムワッカ・ブルーイング」を開設し今月27日付で発泡酒製造免許を取得し製造を始めた。
 お酒を造る地域として国内最北の醸造所となった施設で29日午前9時半過ぎから石原社長が麦芽などの材料を専用の機械に入れて、発酵しやすいようお湯の温度調整をしながら500㍑分を麦汁を仕込んだあと、ホップや酵母などを入れて発酵機にいれた。このあと3〜4週間ほどかけて完成させ、1カ月2000㍑の販売量を目指し年間2〜3万㍑の製造を計画している。
 製造する酒類に関しては材料の特徴を活かし▽苦くホップの香りが高い▽フルーティーな飲みやすさ▽白ビールに近いまろやかさを追求する3種類を用意。醸造所に併設し販売所も開設し、春頃には中央地区でクラフトビールが飲めるビアバーの営業も予定している。
 初仕込みに石原社長は「27日に免許を頂いた時には、2年間の苦労を色々思い出しこみ上げるものがありました。ただこれからが様々な事があり、観光で稚内に来た方が美味しいと言って頂けるクラフトビールを作りたい」と語り、屋号にした「ヤムワッカ」はアイヌ語で〝冷たい水の出る沢〟を意味し、材料に稚内の水を使っているが「稚内でホップを作っている人がいるので、稚内産の物でいつか作れたら」と期待を込めた。