新たな経済の創成 新春経済懇談会 中田会頭らが年頭所感

稚内商工会議所主催の新春経済懇談会が9日午後、サフィールホテル稚内で開かれ、中田会頭はじめ各界代表者が新年の抱負と稚内発展への思いを語った。
出席した180人余りを前に、主催者代表し中田会頭は今年の観光に「本年8月に昨年新造された〝飛鳥Ⅲ〟が初めて稚内港に入港する。飛鳥Ⅱも2度の入港を予定し多くの方
々に稚内の魅力を体感して頂き、相乗効果による誘客促進と賑わいの創出で稼ぐ観光地の実現が図られるようしたい」と期待を寄せると共に、社会資本整備に関し都市部との格差が広がっているとした上で今年3月末までに国道40号の音威子府〜中川を結ぶ自動車専用道路「音中道路」が開通されるが、次は中川〜幌延間、そして豊富北〜稚内間の高規格化で、行政、地域、関係団体と連携し要望活動を展開していくとした。
再生可能エネルギーに関しては、ユーラスエナジーが計画していた道北風力発電事業が全面稼働し、2027年度を目途にデータセンターの設立計画が発表され、エネルギーの地産地消にも大きな期待があり、地域電力会社の「北風と太陽エナジー」と連携した支援の強化を挙げ、今年7月に18年ぶりに稚内で開催される全道商工会議所大会に触れ「各地から300人を超える方々が来る。日本有数の規模を誇る再生可能エネルギー施設、風光明媚な観光資源、水産・酪農を中心とした豊富な食資源など稚内市が持つポテンシャルの高さを体験頂ける絶好の機会になる」などとし、最後に「新たな稚内経済の創成を目指し、地域経済の振興に向け各種事業を積極的に実施していく」と力を込めた。
続いて武部衆議がウマ年の今年を「北海道のばん馬のごとく一歩一歩着実に前に進めていくことが大事。国会で宗谷、稚内の課題や地域発展のために努力してまいりたい」、工藤市長は音中道路など高規格化道路などに触れ「交通環境の充実は喫緊の課題であり、皆さんの力を借り取り組んでいきたい」、吉田道議は人口減少や人手不足などの対策を強調し「令和8年はすえひろがりの発展を示し午年と相まった1年にしたい」と夫々述べた。
続いて巖倉啓子稚内開建部長が「各部門の皆さん達と力を合わせてこの地域を盛り上げていき、この地域の価値を全国各地に発信していきたい」、西岡孝一郎宗谷総合振興局長は「今年の干支の午は活力、前進、成功、繁栄などの象徴。宗谷が力強く躍進する年にしたい」などと年頭に当たって挨拶をした。
「チャーター便 地元の熱意必要 特別講演した山崎HAP社長」

続いて北海道エアポート(HAP)の山崎雅生社長が「北海道における空港経営改革~7空港一体運営の可能性と稚内空港のこれから~」と題して特別講演した。
山崎氏は7空港一体運営は世界的にも珍しく注目されるも20年1月のオープニングの立ち上がりコロナ禍に遭い苦しい経営を余儀なくされたとし、昨年度決算は27億4200万円の黒字だったが、実際は利払いが80億円もあり経営損益は50億円にも至ったと述べ、「JR北海道は53億円の利益があったことを承知願いたい」と聴講者に語りかけた。
29年度まで693億円ある債務超過を解消する中期計画あるも「ハードルは高い」としながら積極的な路線誘致▽魅力ある空港づくり▽ステークホルダー(従業員含めた利害関係者)と一緒に発展していける空港づくり―を標榜し、何としてでも実現させたいと述べた。
新千歳空港だけでなく帯広や旭川などにも外国チャーター便を拡大したいが、層雲峡へ行くのにも新千歳からの旅行日程を組むなど旭川空港の優位性どころか知られていないのが現状で、稚内にもチャーター便を飛ばしたいと現地の旅行エージェントは望むも「ホテル取れないばかりか(冬の)欠航が多いのがネックになっている」と結果が伴わない状況に歯痒さも感じているようだった。
国内線に関し羽田が目いっぱいとなり今後の増便は厳しい状況だが、「稚内便を1便でも増やせれば」と期待感を示していた。
最後に「7空港一体化は厳しいが、地元の熱意さえあれば現地(外国)の旅行会社に対し路線誘致の営業活動もできる」と今後への展望について話した。


