時の話題 「どっと一気に」
一年というのは毎日の積み重ねなのだが、年の瀬になると一気に仕事、私事が吹き出してくるように感じる。そうこうして70余年、いや赤ん坊の頃を除くと60余年過ごしてきて今がある。毎年気忙しく年の瀬を送り新年を迎えるのだが、(人生の)残りが少なくなってくると慌しさが一層増す今日此の頃だ。
物価高騰は主食のコメにまで及び、それまで5㌔2千円台が3千円を通り越し4千円台にも。小泉前農相が政府備蓄米を放出しようが価格の高止まりは一向に収まらず、日本人の主食たるコメ作付けを減反させ奨励金を出し一時凌ぎ政策を「これでもかこれでもか」と推し進めてきた国策の誤りなのは隠しようもない事実だった。
地方の農政を支配してきたJA(農協)が作付け前に生産農家に概算金なる前渡し金を出し自らの組織を守ろうとした罪の一つが「コメはもらうので買ったことがない」発言した族議員の農水大臣起用であった。
都会育ちの小泉前大臣に農水相就任は重荷となり放出した備蓄米をおにぎりで食べるパフォーマンスが関の山であった。農水官僚上がりの鈴木現大臣に期待するもこれまた夢幻しのごとくであり、コメ高騰への切札としておこめ券に固執するだけの人の痛みが判らない大臣ではある。
この国の総理はじめ大臣は国づくりに関し確固とした考えあったのか。ただ高度経済を成し遂げるなら良かったが、バブルが弾け国力が衰えた時こそ識見豊かに事をなさねばならなかったのに不作為ともいえる中途半端なIT化に走った。その罪は重い。反省せよ。


