時の話題 「コープ進出」
事実は小説より奇なりという諺がある。ユアーズのコープさっぽろによるM&A劇を見て改めて思料した。
ユアーズの身売撤退説は数カ月前から巷間流布されていたが、飽くまでも噂話であり「小説」に属す。それが昨8日、事業譲渡契約締結という記者発表により「小説」から「事実」となり開示されたことにより稚内のスーパー業界の行く末を案じている。
稚内には北から相沢西條、シティ、生鮮、ユアーズとあり、一般的に「1店多い」というのが通説だった。その1店のユアーズが10月中旬に閉店するとはいえ代わりに進出して来るのが道内スーパー業界の雄であるコープさっぽろなのだからコープが営業を始める師走商戦で生き残りを賭けた熾烈なサバイバル商戦が展開されるのは火を見るより明らかだ。
コープはこのところ遠別、幌延、豊富にある地場商店をM&Aし道北に進出しており、稚内にも出店しようとしていた矢先に縁あってユアーズを経営する萩見綜合食品センターの今村仁泰社長とM&Aに向けた話し合いを1年ほど続けてきた。
記者会見でコープの米内徹常務理事は、お互いのニーズが合致し事業譲渡に至った―と話し、今村社長は「ユアーズ40年間のご愛顧に感謝している」と述べ、従業員が継続し雇用されることに安堵している様子だった。
コープさっぽろは10年ほど前から宅配事業「トドック」を稚内で始め、利尻、礼文にも進出している。
米内常務は「店舗だけでなくトドック事業で大攻勢かけていきたい」と力強く語った。


