嶺南寺の古川憲弘副住職がアトピー湯治客らと交流

豊富温泉湯治客の悩みを聞く古川副住職

 上勇知の嶺南寺副住職の古川憲弘さん(53)が7日夜、アトピー治癒で豊富温泉に来ている湯治客らを寺に招待し、治療での悩みなどを相談し合うコミュニティ(集まり)を初開催した。古川さんは「寺に安心して相談し語り合う情報交換の場にしていければ」と初回の感想を語った。
 札幌の寺に30年間勤め、2年前から父親が住職の嶺南寺で副住職を務める古川さんは最近、下勇知のカフェで豊富に湯治に来ていたアトピーで悩む人から長く続く治療話などを聞き「少しでも気持ちの安らぐ場を提供したい」として、コミュニティを企画。アトピー治癒で東京、大阪などから1カ月ほど町に滞在し温泉治療している人や豊富に移住した人など10人余りが参加した。
 約2時間ほど悩み事などを語り合う一方、稚内市内に住む夫婦からアトピーで辛い思いをした子どもが豊富温泉に通い、症状が改善するまでの苦労話などを聞きながら古川さんが用意した夕食を食べて交流した。
 コミュニティ開催を終え、古川さんは仏教者としての立場で「お寺の役割とは答えを与える場所ではなく安心して心を開ける場所であることを、改めて皆さんから教えて頂きました」と語り、参加者の体験を聞き「寺が誰かにとって、また来たいと思える居場所であり続けられたと思っています」と本紙の取材に答えていた。