街ぐるみの学校教育へ 市教委 保護者向け部活地域展開で

 市教委は28日夜、市役所で中学校における部活動の地域展開に係る保護者説明会を開き稚内市が進める方針について説明した。
 保護者62人が参加した中、山川地学協働対策監が「稚内市立中学校における部活動の地域展開に関する方針〜生徒の活動機会の維持・拡大と質の向上を目指して」と題し方針を説明した。
 稚内では、国の方針や今後も生徒数の減少が続くことで各学校で部活動の単独維持が難しくなり、部活動にない活動に対するニーズがあることを踏まえ、部活動を学校教育の一環から「まちぐるみの生涯学習の一環」に進化させるべく▽子どもの「やってみたい」に応えられる環境づくり▽「学校」、「家庭」、「地域」で支える持続可能な仕組みづくり▽休日だけでなく平日を含めた地域展開の実現の3本柱に取り組む方針であるとした。
 今年度中に方針を策定し、来年度は先行可能な団体による実証事業で課題を浮き彫りにし、見直しなど経て令和10年度には完全な休日の地域展開、それ以降は平日も含めた活動の移行を目指し、地域展開をする上で重要な課題となる費用負担、移動手段、活動場所などについては今後検討する。
 保護者らからは、指導者に対する報酬、夜間の中学校体育館やグラウンドなどの使用などに対する考え、少年団と同じように冬場の暖房の使用制限があるのかなど質問があり、山川対策監は「市教委認定のクラブには道の基準に合わせた報酬を必ず支払う。団体との話し合いなどで場所の確保、暖房について善処し子どもたちがケガをしないように解決に向けて努めて行きたい」などと答えた。

「運営の事例など紹介 部活動地域展開フォーラム開催」

 宗谷教育局主催の学校部活動の地域展開に係る宗谷管内フォーラムが28日、市役所で開かれ、参加した教員やスポーツクラブ関係者が地域展開への理解を深めた。
 フォーラムには、会場とオンライン含め55人が参加し、スポーツ庁地域スポーツクラブ活動アドバイザーやスポーツリンク白川クラブマネージャーの渡辺靖代さんが「部活動の地域展開・地域連携について」と題して講話した。
 部活動の地域展開について、少子高齢化で教員の数も減る中、授業準備などで先生に余力がないのが現状であるとし、岐阜県白川町では体育協会、スポーツ少年団などが一つになり、地域住民が主体となりスポーツ、文化、福祉に係る活動を行うスポーツリンクが設立され、学校や行政との連携、スポーツに限定せず福祉など他分野とも連携し運営を担い、地域で支え合うコミュニティーの場を提供していることなど説明した。
 学校や地域の良いところを併せ持つ新しい地域の形を作る段階に差し掛かっているという渡辺さんは「子どもの意見を聞き、やりたいことに大人が協力する。行政は社会のスポーツ振興としてやるべきことの一つとして広い視点で考え、中学生のサポートをしていく必要がある」などとアドバイスしていた。