時の話題 「原発容認表明」

 鈴木知事が泊原発3号機の再稼働を容認する表明をした。12月12日までの道議会会期中に最終的判断するのだろうが、稼働に反対している立憲民主党など野党と団体が反対しようと原発稼働はほぼ確実な状況になった。
 東日本大震災での福島第一原発のメルトダウン事故を受け翌2012年の定期点検以降停止していたが、北電の執拗なほどの再稼働への決意は固く原子力規制委員会の承認を得て現下のエネルギー事情もあり、これまで再稼働を正式に表明してこなかった知事が泊村など4町村長の稼働賛成の意向を踏まえ稼働承認に傾いていた。
 原発停止後、北電は都合3回(うち1回は大幅改定)電気料金を上げ今や全国一高くなった道内の電気料金は過日、北電社長が記者会見で述べたよう稼働後の電気料金の11%値下げはできるのか。原油などエネルギー事情により今後値上げされる事態も想定される中現行からの11%引き下げが担保されるのか。
 「原発の活用は当面取り得る現実的な選択と考えている」と述べたよう知事は自らの発言に責任持てるのか。甚だ疑問だ。
 全国的な原発稼働の動きは経済効率性を考慮してのものだが、地震国日本にあって福島第一原発のような重大事故が無いとは断じ切れない。指摘するなら見切り発車のようなもので電力会社の思う壺になっていると言わざるを得ない。
 稼働すれば料金を下げると約束する北電だが確固たる見通しあるのか。その場限りの空手形にならぬよう社内の英知を結集し道民の期待を裏切らないよう望む。