時の話題 「人口減対策」
人口減少が止まらない。宗谷総合振興局が住民基本台帳からまとめた10月末の宗谷管内の人口が外国人を含み5万5456人とピーク時から半減した。
市町村別では稚内市が2万9618人、9町村合計し2万5838人と、10市町村すべてで昨年10月の人口を下回った。
なかでも稚内の減少が著しく、この1年間で858人減った。人口減は数十年も続いているが、昨年あたりまでは1年間で600~700人ほどであったと記憶している。それが8百人台半ばまで減り加速化していることに危機感を覚えている。
理由は数々あるだろう。少子化もあろうし経済パイの縮小、大学などへの進学、医療問題、老齢の不安など数え上げれば切りがないほどあろう。
少子化は全国的な課題であり稚内特有のことではない。経済の活性化なく働く場所がなければ衰退する一方だ。都会の大学や専門学校に行きそのまま帰郷しないのは経済だけでは補いきれない構造的な問題であろう。
医療や年を取り息子や娘さんが住む都会に転出するのは個々の事情によって左右されるだろうから、市や商工会議所は第一に働く場所を増やし定住を促さなければならない。
若い人を中心に定住者が増えれば消費が増え関連する業種が活性化し経済パイが拡大して行く。それに水産業と土建業、観光業が重層的に絡めあえば再生への展望も開けてくるのではないのか。
行政だけでなく各団体の役割も大きく、知見のある行動力のある市などの退職者が力を発揮するよう望む。


